何を入れましょう?~『大きな雑貨かご』編み上げました!
こんにちは。山のかご編み屋さんことkeitamaです。
このところ セーターが恋しいと思うほど朝晩は寒くなり、
すっかり日も短くなりました。
さて、先日 鴨長明の『方丈記』の講読を聞いていたときのことです。
教授の解説に妙に納得してしまった部分がありました。
安元の京都の大火事は、戌の刻に出火したとのこと。
教授が解説で、「戌の刻とは午後の8時頃だが、現代の午後の8時とは
比較してはいけない。当時の生活は今のように電気がないから、
夜明けとともに起きて働き、日が暮れれば寝るという生活。
午後の8時はもう真っ暗で夜中です。その時刻の出火は
真夜中の出火ということになり・・・」と言うのを聴いて、
この山に住み始めた頃の驚きを思い出しました。
何を好き好んでか冬に引っ越したので 室内にいても
気温は2,3℃しかなく、寒いうえに夕方5時には辺りは真っ暗。
シーンと静まり返った闇が恐ろしくて
家から一歩も外には出られませんでした。
電気はあったので、テレビから聞こえて来る人の声を心の支えにして
何とか耐えることが出来ました。
そこで暮らすうちに、山の夜は長いことを思い知らされました。
日が沈んでしまったら、外灯も隣家もないここでは
5時も8時も12時も何もかわらないのです。真っっっ暗。
人通りなんてあるはずもなく、車さえも通ることがない・・・
以前は街中に住んでいたので終電が行っても車は走っていたし、
深夜になっても人の気配が絶えることはありませんでした。
同じ日本の中でも何という違い!
車で出かけるのさえも恐ろしい闇・・・とにかく、暗いのは怖いのです。
こりゃ平安時代には鬼も出るはずだと思ったものです。
さてさて、 月をまたいで2回の講座で編んだ『大きな雑貨かご』が
完成しました!
みなさん、ご家庭での宿題部分もしっかりと編んで来て下さり、
中には次回の講座まで待ちきれないと初回に配ったレシピを見ながら
先の部分まで編み進めていらっしゃる方も見えました。
『熱意』って嬉しいものです。
『大きな雑貨かご』の講座は3クラスあって、
達成度によって少し課題を変えて2種類のデザインにしました。
ひとつはこれです。
ラタンひもを扱うのはどうしても苦手、と言う方が多かったのですが、
編むうちに撚りがもどってしまうのをまた撚りながら
広い側面を編みました。
そして持ち手は大きくしてアクセントに。
とても頑丈なかごになりました。
もうひとつのデザインはこちら。
このかごは以前の記事で書いたことがありますが、これはまた色とりどり!
いろんな色のかごがありましたが、時間内に完成に至らなかった方の
写真が載せられなくて残念です。
いろんな色のかごが作られている様子は、
教室の中で花が咲いているみたいです。
色によって見せる表情の違いを感じるのって本当に楽しいです。
受講生の方が、何を入れようかと考えながら編むのが楽しいと
言っていらっしゃいましたが、もちろんわたくしはこれ
愛する⁉ 紙バンドです!
(ついつい、リボンバージョンのかごも作ってしまいました)
今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。
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